中田は正しいか

全盛期


しかし、よく降るね、降り続けるね。でも涼しいから助かるね。
昨日の岡本太郎特番に引き続き、15日にやった「中田英寿引退特番」もビデオに撮ってあったので見た。
中田の言ってる事は、全て素晴らしいと思う。彼が言う「当たり前の事」というのは、本来誰もがやらなければいけない事ばかり。
「当たり前の事」なのだから当然なんだけど、実際それを全て実践するのは難しい。中田の凄い所ってそれを「理想論」のレベルでなく、ちゃんと「やりきった」ってトコでしょう。それが一番のメッセージだと思う。
状況を冷静に判断して、常に自分がやるべき事(できる事じゃなくてね)を全力で出来るように、自分を持っていく。
彼がこだわる「プロとしての姿勢」ってのは、別にプロ以外のどんな立場の人間でも、物事に対峙する時には見習うべき所があると思う。もちろん何かの「プロ」を自称するなら「なおさら」だけど。
中田ほど、本当の意味での「プロ」と呼べる人は少ないのではないだろうか。
ただ、あえて苦言を言うならば、「プロ」にはもうひとつの側面もあると思う。
「中田やめないで!」って言うたくさんのファンやスポンサーの声に応えなくてはいけないのではないだろうか。
別にチームの仲間や監督の「やめるな」って説得に応じる必要はないと思う。お互いが「プロ」の立場で話す事であれば、「最高のパフォーマンス」というクオリティーを譲ってまで「現役」にこだわる必要はないと思う。
つまりは彼が「プロ」として活動していく為のバックアップをしていた人、ようするに「お金」とかですけど、そういった人がいて初めて「プロ」としてやっていけたという点において、「自分の都合」を最優先するのは「正しい」と言えるのか。たとえ、この先本人が納得のいく「最高のパフォーマンス」が出来なかったとしても、多くの応援してくれる人がいるなら「現役」にこだわるのも「プロ」としては大切な事では無いだろうか。
現役の間、中田が言った事、やって来た事は全て「プロ」として「正しくて」「尊敬に値する」ほどのものだと思うけど、それはやっぱり現場で実践しているからこそ。辞めちゃうとなるとちょっとね。
「自分が自分自身と決めた約束事が守れなくなるかもしれない」っていうのは、他人を説得するだけの理由になるのかなぁ。
中田のようなタイプの「プロ」は、その後に「意識」という言葉がつく新しいスタイルだけど本当の意味での「プロフェッショナル」なのかもしれない。
でも、これまで「プロ、プロ」って言ってた、後に「根性」がつく古いタイプの「プロ」っていうのも悪くないんじゃないかって、ちょっと思った。
で、なんで「ちょっと」かって言うと、カズやゴンを見ると、また全く逆の事を思ってしまうんだな。
ただ、みんなが「中田式」ばかりを「良し」とし過ぎるのにはちょっと反発したい。「カッコイイ幕の引き方」ばかり褒め称えるのはやめて「自分ならどうするか」を考えてみよう。
う〜ん、難しいね。