あきらめ考

bousisensei2008-05-29


前にも書いたけど、鬼頭ブラスのレパートリーに「猛烈な後悔」という曲がありまして。
実のところは、旅や冒険みたいな事をテーマにしている曲が多い中「すべて順調では無いよ」って意味合いのポジションにあるのです。
たとえば「帽子先生の大冒険」って曲は、前途揚々気持ちの良い船出のシーンをイメージした曲なんですけど、途中で嵐に巻き込まれて「あぁ、出港しなければ良かった」って事にだってなりかね無い。
よくよく考えると、世の中にはそういった「負の可能性」を暗示させるような事をテーマにした曲ってあまりないですよね。
なんていうか、調子の良い事ばかり言ってるような気もするのですね。
だから、俺としては「帽子先生〜」みたいな前途揚々な曲もやる代わりに「猛烈な嵐の航海」って曲もやりたいわけです。
あ、また上手い具合に「航海」に「後悔」のダジャレかよって話なんですけどね。(漢字のテストで「船出をしなければ良かったとコウカイしている」ってあったら、どっちも正解じゃない?)
などという事を公開して(しつこい)今日は「何の話か」というと・・・
わざわざ曲のテーマにするまでもなく、みなさん誰しも「あの時こうしてれば」とか「思い出したくも無い」って「猛烈な後悔」が少なからずあると思います。
無い人なんでいないんじゃない?
というか、もう「後悔の百貨店」のように各種取りそろえている人も多いと思います。
俺もどっちかっていうとそうなんですけどね。
だからと言って好き好んで後悔のネタを日々作ってるはずも無く、なるべく「後悔しないで済むようにしよう」と思うのです。
ところが、それは無理。
なぜなら「後悔」って、その時点では「良かれ」と思ってやった事に後から付いて来るものだからです。
だから「あんな事しなければ」というより、どちらかというと「なんでうまくいかなかったんだろう」ということを悔やんでいるのですね。
「これはあんまり良く無いかな」なんて自信ナサゲにやった事は失敗しても「やっぱりか」で済むし、そういう「ダメモト」みたいな姿勢で物事に向かうのは良く無いのです。
じゃあ、どうやって「後悔」を回避するか?というと、それは「人間はどういう時に後悔するか」を考える事だと思うのですね。
つまり「後悔のメカニズム」とでも言うか。
で、それは簡単に言ってしまうと、さっきも書いたように「良かれ」と思ってやった「自ら選択した事」に「あきらめがつかない時」に後悔はするもの。
だとしたら、何かを選択したり考えたりしなければいけない場面で「あきらめがつく」方法・手段を取れば良い、ということですね。
それは「運」
たとえば分かれ道があったら、もう「絶対右」と決める。一生何があっても「右!」と決める。
うまくいけば「良かった」だし、ダメでも「ついてないな」
「ついてないな」は全然後悔じゃないのです。
ただし、ここで「今日は左行ってみるか」なんて事をして、うまくいけば良いけど、もしダメだったらメチャメチャ後悔しますよ。
だから「マイ・ルール」みたいなものを作って、もう「決めた通り」の事だけをやる。
「最初に手に取った物を買う」「メニューは2番目に安い物を注文する」「人のアドバイスは聞かない」「譜面に書いてあること以外演奏しない」・・・とにかく「絶対」を決める。
いろんな事を考えて、悩んでってするから後悔するのです。だから、それを全部やめてしまえば後悔なんてしなくて済むのです。
と、いう結論に行き着いたワケですが「んな事するわけねーだろ!」って話ですね。
いろんな事を考えて自ら選択していくって、人間が人間らしく生きるには「後悔」は絶対付いてまわるものだと、そこをあきらめるしか無いのでは?
と、思うのです。