風邪と演奏

bousisensei2008-09-16


迎えの車が来るギリギリまで寝込んでみたけど、時間切れで完治はせず。
身体ミシミシ頭ボーッ!の状態で横浜「サムズアップ」へ。
今回は2バンドのジョイントという事でワンマンよりは演奏時間が短かったとはいえ、東京中低域は体調万全じゃないとシンドイっす。
先に出番を終えて、ウロウロするのも余計に疲れるので、共演の大阪から来たスティール・パンのバンド「ラスティック・パンズ」をゆっくり見ました。
けっして「上手い!」というわけではないのですが実にゴキゲンでサービス精神も豊富なライブに強いバンドで、特にフロントにいたリーダー格の人は久しぶりに見る「全身音楽家」のような「才能の塊」みたいな人で、彼が音を出すとバンド全体のサウンドがグッと締まり、それをグイグイ引っ張っていく様がすごくカッコよかった。
しかし有名な「レネゲイズ・スティール・バンド・オーケストラ.」をはじめスティール・パンのバンドってなんで選曲がダサいんだろう?
「こんな曲やってみました」みたいなクラシックの名曲をカバーしてみたりとか。
みんなが知っているヒット曲をレパートリーに入れたり。
(「レネゲイズ」は日本で見たとき「さくらさくら」とか「上を向いて歩こう」をカバーしてたし、ドイツでは忘れちゃったけどクラシックをいっぱいやってました)
別に、そうまでして「知ってる曲」が聴きたいと思う客なんてそんなにいないと思うんだが。
海外に行って「見よう見まね」のいい加減な「和食」でもてなされてもなぁ、ってのと似てる。
キモチはわかるんだけど、いつも作ってる得意料理を出してくれた方がありがたいし、こっちも「せっかく来てるんだから」ってのがあるじゃない?
実際今日の「ラスティック・パンズ」もスティール・パンの本場であるカリブ調のオリジナル曲の方がずっとイキイキしていたし、ノリも良かったし。
まぁ、ようするに「ネタ」なんだろうけど、それは間違ったサービスじゃないのかなぁ?
そういうのってスティール・パンのバンドに限らずあるんだけどね。
仮に「ネタ」じゃなかったとして、スティール・パンってカリブの楽器を日本人が演奏するという事に対するアイデンティティが「日本の曲をやる」「和の雰囲気を出す」でも無いと思うのだ。
その辺はバリトンサックスだって外国の楽器だから同じなわけで。
だからといって、日本古来の楽器をやれば良いかってワケでもないしなぁ。
とにかく編成や楽器そのものが特定の国であったりジャンルに直結してしまうバンドは難しいんだろうね。