イキヅライ店

bousisensei2009-06-13

前にも書いたと思うんだけど、あまり「馴染み」になるのが好きじゃない。
飲食店とか楽器屋でも。
気に入った店には通うし、居心地の良い「安心できる店」っていうのは何軒か知っていたいと思うけど、いわゆる「常連」みたいに振る舞いたいとは思わない。
だから店員さんにもなるべく話し掛けないで欲しいし、名前なんか覚えられたいと思わない。
特別な扱いを受けたくない。
さすがに職場であるライブハウスのマスターにいつまでたっても名前を覚えてもらえないってのは寂しいけど、バイト君クラスの連中にまで(それも初対面で)名前を呼ばれると「え?」って思う(教育が行き届いているとは思いますが)
というか逆にこっちが相手の名前を知らない事に申し訳無くなる。
まぁ、そういった「職場」や地方の「二度と来る事もないだろう呑み屋」は別として、普段行くような店は注文のやりとり以外は黙って食って、黙って帰る。せいぜい「ごちそうさまでした!」「いつもドーモー」ぐらいがありがたい。
ところが一軒あるのです。
何度か行ってるいつだったかに、リハかライブの「ついで」で楽器を持って行ったら、どうもサックスを始めて間もないって店員さんに「バリトンですか?」と話かけられて。
「お名前はなんておっしゃるんですか?」「なんてバンドやってるんですか」と。
「あ〜ま〜」と言葉を濁してたんだけど、正直「メンドクサイなぁ」と思っていたのです。
だって、その店はいつも満員の有名店で、他の従業員もいっぱいいる。
飲食店経験があるから、なんとなくわかるんだけど、忙しい時にお客さんと話し込むって、結構「ヒンシュク」だと思うのです。
一緒に働いてる人からも、お客さんから見ても。
マスターっていうか店主クラスならいざしらず、その彼はどう見ても「いち従業員」
だから「カンベンしてくれよ〜」と小さくなっていたのです。
それでも、そこは「唯一無二」の味を出す店なんで月イチか2カ月に一回ぐらいにムショーに食いたくなって行っちゃうのです。
そのたびに「カンベンしてくれよ〜」と。
味は好きなんだけど「イキヅライ」足が遠のく店になってしまったのです。
で、久しぶりに行ったら。
名前を知らないはずの彼から「鬼頭さん!」と言われて目の前にドーン!
あきらかに「ちょっとサービス良過ぎじゃない?」って料理が。
「雑誌、見ましたよ!」と。
あ〜サックスやってるって言ってたからアノ雑誌を見たんだなぁ。
さっきも書いた「店主ならいざしらず」こういうサービスはねぇ・・・
誰もが知ってる、それこそ色紙を飾るような有名人ならともかく・・・
というわけで「イキヅライ店」から「イケナイ店」に降格。
もしかしたら、雑誌にURLが載ってたから、このブログも見てるかもしれないけど・・・
二度と会わないからいいや!
で、お客さんの中には「ほっといて欲しい人」もいるって事を覚えといてください。