KABB! go north! 3

夜、乱れます

〜KABB!の超長い一日〜
今朝もホテルの朝食は食べられず、それどころか会場に向かうバスはとっくに待機しててメンバーもほとんど乗り込んだ状況で叩き起こされるテイタラク

9時に会場入りしてリハーサルやらなにやら。
みなさん、さぞかしここでの俺は「ダメ人間」だったと思うでしょうが・・・ピシッとやりましたよ〜(だったよね?)
ただし、出掛けにバタバタしたんでカメラをホテルに忘れる失態、というわけで今日はしばらくみんなが撮ってくれた写真を使いまーす。

10時50分から250人の全校生徒を対象に100分間休憩ナシの本番。
何曲かバンドだけで演奏したあと、レパートリー「さぁどうよ?」をベースとした手拍子や足踏みで生徒参加のワークショップ。
「できる・できない」じゃなくて「やる!」ってのが大事ってのを強調してみる。

こちらがコールすることへのレスポンスが素直でウレシイ。
で、ここでの生徒の反応次第でこの先何通りかの展開を考えていたんだけど、思った以上に食いつきも良く、盛り上がったんで「もうひとつ先」の展開へ。
「俺の部屋」をベースに今度は声を使って「自分の考えた事」を表現するワークショップ。

バンドメンバーが先生役になって10人ずつぐらいの生徒とディスカッションをして、発表することを決める。こういうのってメンバーにもよい経験になると思う。普段から楽器を教えたりしてるメンバーはやっぱり生徒の「あつかい」がウマいもんだね〜
体育館がすごくにぎやかで、学校の先生達もうれしそうでした。

で、みんなで大きな声で歌って発表して。
上手くいったんじゃないでしょうか?良かったと思います。
そこから、バンドの演奏に入った時には、ワークショップ前おとなしかった生徒達も立ち上がって踊るほど。
プログラムを考えてる時は「なげぇよ」と思った100分も「たったの」だったなぁ〜
バリトンサックスを吹いているという生徒会長から花束をもらって鑑賞会は終了。
疲れた〜!
いや、もうホント疲れました。250人からの生徒と渡り合うっつうかエネルギーを受け止めて倍にして返すっつうか〜
もう、汗だくです!ヘトヘトになったなぁ。
でも、こういうことまたやりたい。

とりあえず、撤収して夜の会場に移動して用意してくださったお弁当を食べる。
「今日はあまり呑まないでください」と言われていたけど缶ビール一本だけお許しをもらって呑む。
その後、観光するメンバーもいたけど、俺は寝た。
あ、その前に「リック」行ってこっそりギネスビールを一杯呑んだか。
ここでいったんホテルに戻ったんで、カメラを取ってきたんだけどバッテリーを充電器に差したままという失態!というわけで今日はこの後もみんなが撮ってくれた写真を使いまーす。
で、会場に戻り観光から帰ってきたメンバーと合流してサウンドチェック。

みんなで街のシンボル「瞰望岩」に登ってきたみたいだけど、こういうのいいですね〜
これまでも、俺はいろんな所で見てきた景色を曲のモチーフにしてきたわけだけど、それはあくまで「俺が見てきた景色」であってメンバーと「イメージを共有する」ってのは難しい。
もちろん、メンバーそれぞれが思う景色が曲に反映されるのもおもしろいけど、全員が同じ景色を見るってのは初めてのことで良かったと思う。
で、16時過ぎに共演することになってる中学生も会場に到着して、今回の為に遠軽をイメージして作った「かたい切符」という曲をやったんだけど・・・

ちょっと泣きそうなぐらい良かった。
この場所で暮らしてる人とヨソから来た俺たちが同じイメージを共有して、ひとつのものを作り上げるってのは最高だね〜
俺たちをこの街に呼んで、地元の人との共演の場を作って・・・そういったことを「やろう」とした人間の「思惑」がすごくわかった気がした。
バンドのメンバーも「いい顔」してました!
その後はバタバタと開場〜開演。
元々「大勢のお客さんが来る」ってのは聞いていたし、リハーサルがすごく良かったから、いつもならテンパル俺もすごくリラックスして本番を迎えることができました。
リラックスついでに缶ビール2本。
定時に開演、1曲目は新曲の「Amazing place」
ボーカル・タカシくんのアカペラの声がスーッと会場に響いた時の空気、よかったですね〜
この「つかみ」がどうしてもやりたくて、少ない予算の中、無理して彼を呼んだんだから、まぁ「当然の仕事」なんですけどね。まったくもって「してやったり」
その後に続く俺が新しく作った日本語詞の歌いまわしも実に沁みる、お客さんを引き付ける・・・まぁこれも「狙い通り」
で、御馴染みの「ライドーン!」でドカーン!
これができたら、世界中どこに行っても「アウェイ感」なんて味わわずに済むんじゃないか?
てなわけで、トントンと1部は進み。
休憩を挟んでの第2部。
ここで最初の2曲が地元のミュージシャンとの共演で、中学生・高校生・一般バンドから選抜で参加してくれたメンバーは総勢56名(たしか)これにウチのメンバーが加わっての「80人KABB!」
いや〜大迫力でした!
でね、さすが「吹奏楽の街」だけあって、みんなすごくウマいのよ〜!
でも、1曲目は「あえて」その楽器のウマさを必要としない、ほとんど「歌と手拍子」のレパートリー「うたをうたおう」
最初「なにをやったらいいかわかんない」って感じだった普段ガチガチの吹奏楽やってる地元のみんなもウチのメンバーがやってることみて「なんだ!そんなのでいいのか」って徐々に盛り上がってくるのがおもしろかった。
やっぱりいつもは「こういうことはしちゃダメ」「こうあるべきだ」みたいな事を言われてるんだろうね〜
で、次が「かたい切符」当然リハより良かったです。
自分のパートが休みの時は譜面から顔を上げて手拍子をしたり・・・「KABB!のコツ」みたいなものが伝わったかなぁ。もちろん、全員が得意の楽器でフォルテシモ吹いてる時の厚みはすばらしかったけど、それよりも何よりも・・・ですかね?
で、共演は終了してバンドだけでの数曲。メンバーの「負けてらんねェ感」がよかったです。
俺たちにとっての「鉄板」なクライマックスラインナップ、そして最後にタカシくんをフィーチャーした「うたをうたおう」
最後までお客さんの気持ちをつかんで離さなかったと思う。
あ〜夜公演もあっという間だったー!
と、めずらしく公演のレポートみたいな事を書いてみました。と、いうのも普段からココを読んでくれてる人は今回の北海道ツアーでの演奏をほとんど見れなかったわけですから。
どんだけウソとデタラメを書いてもバレないと思って。

で、会場の撤収をしながら名残を惜しむお客さんや共演した学生さん達と撮影会やらサイン会やら。
こういう時「モテる人・モテない人」ってハッキリ分かれますね〜
で、演奏での「貢献度」とは別ってのがオモシロい。
いったんホテルに戻って、各自シャワーやら「夜の戦闘準備」を済ませて・・・

第9弾 遠軽「和風レストランかさぎ」

http://restaurant.gourmet.yahoo.co.jp/0000267042/
まず、今の時代ネットでこれだけ情報が出てこないマニアックさ。実際「ここです」と案内された雑居ビルの階段を登る時、ものすごい不安になりました!
しかし、まぁ考えてみれば。
「本公演の打ち上げ」ですし、ヘンな店のはずがない。
それどころか、地元の人にとって「とっておきの店」だったりするわけです。
で、料理の内容ですが「スゴかった」としか言いようがないです。
メンバー一同異常なほどにテンションが上がりました。

とりあえず、お店の紹介はこれぐらいにして、ここから長〜い長〜い打ち上げです。
俺たちにしてみれば「一夜の公演」の打ち上げだけど、主催スタッフにとっては「何ヶ月も準備した公演」の打ち上げなわけですから。そう簡単に終わるはずがない!
で、いつも思うんですけど、そうやって何ヶ月もかけて築き上げた「思い」のようなものに、俺たちは「一夜限り」で応えなくてはいけないという。そうやって考えると、何日も連続でいろんな場所をまわって演奏をしてるからって、どこか一箇所でも「今夜ぐらいは」と手を抜くことが絶対許されないってことを思い知らされるのですね。
まぁ、だからといって打ち上げで張り切ることもないんですが〜「やらなきゃいけないこと」じゃなくて「この人達に俺ができることはなんでもやろう」とサービスもしたくなるのです。
主催者のみなさんとたくさんお話をしたり、先ほど共演した生徒たちの学校の先生と話したり・・・まぁ、毎年コンクールの全国大会に出るような吹奏楽団を率いる「優秀な指導者」である先生方にとって俺たちの演奏は音楽的には「たいしたことない」と思います。ただ「なんかわかんないけどコイツらスゲエ」ぐらいに思ってもらえたら幸い。
実際、初対面の人や言葉の通じない国の人になにかをやってみせるって、音楽的な理屈で解説できる「よさ」よりも「なんかわかんないけどスゲエ」の方がよっぽど伝わるもんで。
その辺も先生にはわかってもらえたかな?と。ただ、生徒がみんな「そういうことがしたい」って言い出すのはちょっと危険なわけで、先生にとっては「生徒に聴かせたくバンド」になったかもしれない。

まぁ、そんな感じでジャンジャン美味しい料理が出てくる中、宴は続いたのですが、ちょっとしたハイライトは後半登場した「バラちらし寿司」!イクラ・ウニ・ホタテ・・・他にも数々の魚介が「アホじゃないの?」というぐらい。
当然、頭がおかしくなるメンバーもいるってもんです。

普段「一目おかれる的」な大御所メンバーが「バカをやる」ってホントみんながハッピーになれる。
食い物が美味いってのはモチロンだけど、今日2回も「良い公演ができたって」充実感。メンバーみんながゲラゲラ笑いながら楽しそうにしてるのを見て「あぁ、バンドやってて良かったなぁ」と。
実際、この打ち上げの最中、俺はぶっ倒れるぐらいシンドかったんですけど。やっぱり「もう、こりごり」じゃなくて「また、このバンドでツアー組みたいなぁ」と。
で、そんな事を考えていたらようやく「お開き」ということになって、一応「あいさつお願いします」みたいな流れになって・・・

約10年前に俺が思いつきではじめた事が、多くの人を巻き込んでここまで来れたって事に、ホント「感無量です」としか言いようがなかった。
で、最後の最後はやっぱり今日のホントの主役、杉森さんのあいさつ。
これも、すごくよかった。泣きそうに・・・実際泣いてるヤツいただろ?
さて、名残惜しい宴も終わり・・・ちょっと今日一日「良い鬼頭」で疲れたので、思いっきり「毒鬼頭」になりたくて・・・

第10弾 遠軽「リック」
また来てしまった!
店を出てからも主催関係者にご挨拶をしていて少し遅れて行ったら、すでに店内からは大音量のラテンミュージック。

先に到着していた有志メンバーは店から表に椅子を出してスタンディング状態で踊りまくってる。
そうか〜みんなも今日一日「良い人」だったんだねー
グラスを倒すは酒はこぼすわ、みんな「ひどい人」になりすぎ!
俺、完全に出遅れた〜
さらにマスター、今夜はさらに「恐縮するぐらい美味いもの」をいっぱい出してくれて・・・

メンバーはメンバーで俺がウレシクなるようなこと言っちゃってくれちゃったりして・・・
みんな、ありがとう!
完璧に「毒封印!」