それを出せ

ゴ〜ン


時々仕事の関係なんかで「ちょっとイイ店」みたいな飲食店に連れられて行くことがあるのですが。
まぁ、そういった場合連れて行ってくれた人はたいてい「馴染み」なわけで、食後にオーナーだったりマスターを紹介されたりするわけです。
で、まぁこれもたいてい「いかがでしたか?」みたいな感想を聞かれるわけですね。
で、まぁこれもたいてい「美味しかったです!」と答えるわけです。あくまで正直に「よっぽどのこと」でも無い限り。
ただここで「しばしば」お店の人が「いや〜この前まであったもうワンランク上の食材だったら・・・」みたいな話をする事ってありませんか?「時期的にちょっとハズレちゃったから」とか。
「ホントはもっと美味しかったんですけどね」みたいな。
これは、なにが言いたいんだ?
残念がらせてどうする?
だいいち「いかがでしたか?」「美味しかったです」という受け答えの後にそんな事言うの失礼じゃないか?
こっちが「満足した」って言ってるのに「あなたには解らないかも知れないけど」みたいな。
どんどんエスカレートして「あの肉だったらこんなもんじゃない!」なんて言われても「だったらそれを出してよ」だし、「いつもはもっとスゴイ」なんて言われたら「ナメてんのか?」と思うけど。そのオーナーだったりマスターが言うところの「格下」を「美味しい」と言った手前「はぁ、そうなんですかぁ」としか・・・
本人は食材にこだわっていて「納得のいくものを出せなかった」というアピールのつもりかもしれないけど。
こだわるべきは食材じゃないだろう?「お客さんに満足してもらえるか」じゃないか?
たとえワンランク下の食材であっても、最高の料理にすればいいんじゃないか。
旬が過ぎたとしても、それに合った調理法があるんじゃないか?
でも、このオーナーだったりマスターは「他力本願」だからねぇ。
「ベストメンバーだったらもっと良い演奏ができた」と言われたところで「たしかにそうかも知れないし、それも聴いてみたい。でも、今日ので充分楽しめましたよ。あなたのリーダーシップに欠ける発言がなければ」と言いたい。
「自分に納得がいかない仕事をした」ってアーティスティックなこだわりみたいに聞こえるけど、食材やメンバーのせいにしてたら「他力本願」な上に、さらに「自己満足」しか追求してないってことじゃないか。
「客にワシの音楽なぞワカラン!」なんて大センセーもいるんだろうけど「アホか」と思う。
「この程度でおもしろいなどと言うな!ワシが本気を出したら」・・・もう「ハイハイ」だよ。
たとえ満足のいく食材が揃わなかったとしても、今目の前にあるもので最高の料理を作る。
そういう「本気」だったらいくらでも出して欲しいし、それが常に出せるってトコにこだわりましょう。
「そうしましょう」という俺自身への戒め。