ホント「良し悪し」です

微妙です

昨日の日記を「微妙な世代」という終わり方でシメたわけですが。
なんとも微妙でしたね。
古くは「歌謡曲」に代表されるような日本の「商業音楽の転機」とも言えるような時期を最も多感だった頃に向かえたんじゃないかなぁ、というのがありまして。
たとえば、昨日書いた「なんとかルンバ」みたいな曲がたくさん作られていた昭和初期。
言い方は悪いですけど「なんちゃってラテン」みたいな音楽があふれていた時代だったとも言えるのですが、それはホントに「その頃だけか?」っていうと・・・そうではないわけで。
たとえば俺は聴かなかったんだけど、高校生の頃に流行ってたバンド。

このバンドが「良い!」とか「悪い!」って話じゃないですけど。
当時(今でも?)「最高のロックバンド」みたいな位置づけだったと思うのです。
「それはどうなんだ〜?」と思うのですね。
今回、改めて聴いてみて。昨日書いた昭和歌謡の「なんとかサンバ」に「どこがサンバやねん!」ってツッコミたくなるのに通じるものがある。
そういった意味で「ボーカル・ギター・ベース・ドラム」っていうロックのキーワードをエッセンスとして取り入れた歌謡曲だと思うのです・・・一応「バンド」だけど。
そういう風に考えると「結構いいな」とも思う、ヒットしたり人気が出たのも納得できる。
スタイル自体は「当時の最新」だったとしても、やってることは「ウケる王道」を行ってる。
で、俺がハタチぐらいの頃にこういったバンドはガクンと減って「本格的」・・・う〜ん、ちょっと違う気もするけど、それまでとは別のスタイルのバンドがどんどん出てきたのです。
そうやって考えるとBOOWY辺りが「楽器がウマイから」っていう、いわゆる「ギター小僧」みたいな人がプロになってる最後の世代なんじゃないですかね?
その代わりに台等してきたのが、どちらかというと「リスナー気質」のミュージシャン。
「プロを志す」ってベクトルがあきらかに「楽器」から「音楽」に代わった気がする。
たとえば、これを初めて聴いた時はちょっとビックリしました。

なんて言うんですかね〜こんなバンドのアルバム(全曲英語詞!)がメジャーからリリースされたってことで「日本の音楽は変わるんじゃないか?」と身震いした覚えがあります。
その頃はDJっていう職業(?)の地位が確立されたり、ソフトもレコードからCDに取って代わった事によって新旧問わず世界中のあらゆる音楽、特に入手が困難だったマニアックな音源が手軽に聴けるようになったり。
バブルが崩壊して「大手」といわれるレコード会社のCDとインディーレーベルのCDが同等にCDショップにならぶようになったり。(そういった意味では、はるか昔にパイオニア的な活動をしていた「はっぴいえんど」などとはちょっと状況が違うと思うのです)
そうなってくると、作る曲も「なんちゃってラテン」みたいな日本特有の(俺が大好きな)「取り入れ音楽」ってのは受け入れられなくなっちゃったわけですね(逆に「パクりかたがエゲツなくなった」とも言えますが)
いわゆる「歌謡曲」は廃れちゃったし「王道」ってのもなくなってしまった。
これね〜「良し悪し」って気もするんですよね。
ところで。
「プロを志すベクトルが代わった」って書いたけど、実際ポップス系のジャンルの「音楽専門学校」って昔より「行ってもしょうがない」って風潮があると思います。
で、「楽器がウマイからっていう、いわゆるギター小僧みたいな人がプロになってる最後の世代」ってあたかも、そういう人はホロビタみたいな書き方をしましたけど。
案外、管楽器それもクラシック畑の人にはまだまだそういう人がいて(これはやはり最高学府がいまだに音大だというところが大きいのでしょうか)
だから、というかそういう人の「ポップセンス」ってベタベタでイケてなかったりするのかな、とも思うのです。
もちろん、それも「悪くない」とは思うんですけどね。
「音楽聴いてないんだろうな〜」ってのがバレバレの人の音楽って俺はおもしろくないです。