「冥利に尽きる」っていうね

バレバレ

え〜っと、あまり詳細はまだ書けないんですけど・・・というわけでゴニョゴニョした書き方になりますが。
某バンドが「カヴァーアルバム」を作る事になって、その中の何曲かをアレンジすることになりまして。
で、何曲かは「うたモノ」ということでゲストヴォーカルを迎える、という。
その中で俺が若い頃・・・それこそ10代の頃から大好きだった「歌い手さん」(誰もが声を聴いた事があるであろうアノ人です!)が入る曲があるんですけど。
それを担当する事になりましてね!
いや〜テンション上がりました!
で、先月オケは既に録音してあったんで、今日は「歌入れ」にアレンジャーとして立ち会うことに。
ただ、レコーディングエンジニアの人は「仮ミックス」のオケを聴いて「物足りない」みたいな事を言うわけですよ。
特に曲の「出だし」の辺りが、いわゆる「普通のアレンジじゃない」というか・・・
ベースだとか音楽の「センター」になるようなポジションが「スコン!」と抜けたアレンジになってるので。
で、まぁ「もう少しラインを作るようなベースを入れたら?」みたいなアドバイスをしてくれたんだけど・・・
「いや、これでいいんです!」とキッパリ言いましたね!
こちとら「大ファン」で何十年も聴いてる「歌い手さん」なわけで。
「この曲はこういう風に歌うだろうな」ってのがあってのアレンジで(実際「仮うた」を別の人が入れてくれたんだけど、なんとも間延びしたような物足りない感じになってました)ちゃんと「出来上がり」をイメージしての作戦があるのです。
オケの方も、先に管楽器とリズム隊だけキッチリとアレンジした「書き譜」で録音して後からキーボードとバイオリンをかぶせたんだけど。
「この曲だと、こういうアプローチで来るだろうな」って想定したスペースを空けておいて「おまかせでどうぞ!」って演奏してもらったら、見事に思った通りの仕上がりになったり(もちろん、このお二人も昔から色んなレコードで聴いてる大好きなプレイヤーです)
まぁ、そんな感じですからね。
「音の組み立て」みたいな事についての「セオリー」はエンジニアさんの言う事が正論なのはわかるのですが・・・という。
で、実際「歌い手さん」がスタジオに現れて・・・軽くワンテイク目を歌った時にもうバッチリ!
「ドンピシャとはこの事か!」と言いたくなる様な。
持っているムードはもちろん、声のレンジがオケと綺麗に反応・・・高い声のちょっとハスキーな感じや低いとこの「色気」みたいな細かなニュアンスが活きてくるサウンドになって「物足りない」は撤回されたのでした。
ホント、むしろ「これでも音が多かった」ぐらい(その辺りはミックスでスッキリさせましょう)
我ながら4分ちょっとの曲にウマいぐあいにストーリーが作れたと思います!
そして、なにより「歌い手さん」がアレンジを「ステキですねー!」と非常に気に入ってくれて、ノッて歌ってたし。
最近はシンプルな編成で歌うことが多いみたいで「こういう管とかゴージャスに入ったアルバムが作りたくなった」っておっしゃってました。
ま、そんな感じで「思ってた通り」・・・いや、それ以上にアレンジがハマりまして。
出来立てホヤホヤの仮ミックスを「もう、これ遺作でもいいや」ぐらいの気分でプレイバックしながらの帰り道。
「歌入れ」の休憩時間にその「歌い手さん」が近々ライブにゲスト参加することが決まったみたいで・・・
また、何曲かアレンジを頼まれたのでした、まだ死ねん。