「バス効果」絶大

バスにして良かった


バスといえば20数年前に東京に来て一番驚いたのは、名古屋では考えられない路地のような細い道がバスの路線になっている事。以来基本的には電車好きなのだが、都内ではバスに乗るのが楽しい。ホント単純に「移動」ならば電車の方が便利なんだけど。
昨日は予定通り中野〜江古田間のバスで出勤。これが実に良かった!
特に西武新宿線の「新井薬師前」を過ぎた辺りから、「哲学堂」に至るまでの狭い商店街に入っていく車窓はワクワクした。
「中華そば」の暖簾がかかった「いかにも良さそうな」中華屋、「いかにもエコー置いてあります」なタバコ屋。
普段過ごす中央線沿線とは一味違う私鉄沿線の駅前商店街は独特の雰囲気で、さながら小旅行の気分。
そうなんだよな、自分で行き先を決められる「散歩」と違って路線バスは行き先こそ決まっているものの、そこに到るまでのコースはバスまかせ。目の前に線路が続いている「電車」とも違って、右に行くのか左に曲がるのかもわからない楽しさ。初めて乗る路線バスは外国に行ってるのと変わらない発見がたくさんある。
停留所の脇にある八百屋の店先を見て、前の席に座っている老夫婦が「あ〜桃が出てるねぇ」なんて「人それぞれの季節の感じ方」みたいな会話をしているのを聞いただけで、今まで自分の表に出ることが無かった感情が湧き上がってくる。
結局、車窓から発見するのは「自分の中にある何か」だ。

と、言う訳で昨日の江古田「バディー」での渋さのライブ。自分のソロの中で一番言いたい事は「今日はバスに乗ってきましたー」って事。
「あんなものや、こんなものを見てきました」って演奏ができたかな。
これからも、特に本番の前はバスに乗ろう。それができない時はせめて違う道を歩いて、何かひとつでもその日の演奏のヒントになるような発見をして現場に入るようにしよう。