おはよう こんにちは

名盤「浮世の夢」


昨日はずーっとZeppから離れた場所にいたから、「真心」とか「ケムリ」とかわざわざ見に行かなかったんだけど、出番が一つ前って事で「エレファント・カシマシ」だけは見た。それも客席までわざわざ行って。4曲ほどしか時間が無かったけど。
と、いうのも実は昔結構好きだったのだ。ライブにも何回か行った事がある。
一番最初にちゃんと聞いたのは3rdアルバムの「浮世の夢」で、これはなんと1989年の発売だから、俺が21歳の時になるのか。その頃バイトしていた居酒屋では結構ヘビーローテーションでかかっていたし、たまたま定休日にライブがあった日などマスター含め、スタッフ大勢で見に行った事もあった。
とにかく、すごいインパクトがあったし、正直びっくりした。
当時はバンドブームって感じで、それまでの歌謡曲と違ってサウンドももちろんだけど、「歌い方」まで洋楽の影響の濃いバンドが多かったと思う。
しかし、この「歌い方」が「洋楽的」ってなんですかね?日本語本来の文節やイントネーションを無視して「何を言ってるのかわからない」って、今聞いても「どこがカッコイイのかわからない」。ハッキリ言ってそんな洋楽なんてないし。
エレカシ」はサウンドこそ、レッドツェペッリンを彷彿とさせるハードなロックバンドだけど、とにかく歌がすごかった。「はっきりとわかる言葉で、大きな声で歌う」「歌詞には自分が感じた言いたい事がある」
あきらかに異端、それだけにインパクトも大。もちろん興味も湧いて来るので、当時熱心に追っかけていた「ロッキンオンジャパン」を買って、宮本という人となりをインタビューを通じて知りたいと思った。
その後、人気が出るに従って、初期の噴出するようなパワーは影を潜め、俺は徐々に離れてしまったが、「歌」というものを意識するキッカケとなったバンドのひとつだし、今の俺の音楽や演奏スタイルに大きな影響を与えていると思う。
サックス吹きだからといって必ずチャーリー・パーカーコルトレーンって訳じゃないのだ。
久しぶりに見た「エレカシ」は相変わらず健在で、テレビで聴いたヒット曲も生で見たら決して日寄った所が無い力強いもので、実にカッコよかった。
ただ、昔では考えられない曲中に「宮本がお客さんに手拍子を煽る」ってシーンにはちょっとびっくりしたけど(昔は曲中に客は直立、声援禁止、曲間は私語禁止みたいな殺伐としたライブだった)よーく見てると「煽る」ってよりも「強要してる」みたいで、なつかしいやらおかしいやら。
実にうれしくなった。