秒速の思考

bousisensei2007-07-11


前にも書いたかもしれないけど、ブラスバンドの曲を作る時なんかにあまり煮詰まる事が無い。
たいていメロディーが浮かぶと同時に全体のアレンジまで出来上がったモノが立体的に頭に流れる。
あくまでもイメージだけど。
で、それを譜面におこして具体的にしていくという作業をするだけ。その中で最初に浮かんだイメージから離れていく場合もモチロンあるけど。
その「最初に浮かぶイメージ」というか「サウンド」はやっぱりドコからか「オカリシテキタモノ」なワケですね。
たとえば「俺の部屋」という曲。
国道19号線という名古屋から長野に向かう道があって、春日井インターチェンジ辺りから高蔵寺という所までをアメリカのフュージョンバンド「スタッフ」をカーステレオで聴きながらぶっ飛ばしてる感じ。実際にそういうことをやったワケでは無いんだけどね。
ホントなら映画「イージーライダー」に出てくるようなアメリカの砂漠を突っ切る道路みたいな所をイメージしたいんだけど、行った事が無いからな〜19号線も春日井インターを過ぎた辺りはまだ山道でもなく道幅広く荒涼とした感じがするんだけど、いまひとつ曲のスケール感が小さいのはそのせいだろうな。
「手ぶらでいこう」って曲の場合は、飛行機の窓からロシアあたりの空気がピーンと張り詰めて、ちょっと「寒々とした」何処までも変わらない景色を視力7.0ぐらいになったつもりで見ながら「パット・メセニー」を聴いてる感じ、とか。
こんな感じでどの曲にも「ネタ元」みたいなモノがあるんですね。曲の「テーマ」っていうか「言いたいこと」とか「聴いてる人に見せたい景色」とは全く別に。
で、この前ここに書いた「夕焼けを見ながら作った」新曲ってのがありまして。
散歩の途中に中野あたりの橋の上から見た夕焼けに浮かんだメロディーには日本の「キリングタイム」ってバンドのミニマル感をエイドリアン・シャーウッドの「ON−Uサウンド」でミックスして鳴らしたサウンドが頭に浮かんだんですね。
で、それを管楽器と打楽器だけの編成にアレンジしていくという。
そこで「そういうのってどうやって思いつくんですか?」って聞かれても・・・
おそらく「しりとり」に似てるんだと思う。
「ら」が回ってきて「ラッパ!」って答えたとして、そこで「どうしてラジオじゃなくてラッパなの?」って聞かれても・・・でしょ?
「ら」で始まる言葉が頭の中にたくさんストックしてあって。でも、それは整理整頓されてるわけでは無いから順番に出してきてるワケじゃないよね。
前に他の人が言った言葉が影響してくる事もあるだろうし、流れのリズムだとか様々な要素で「その人にしかわからない理由」で自然と出てくるものでしょ?
で、必ず言えるのは「知らないモノは出てこない」って事。これが重要だよね。
唯一違うのは「しりとりは二度と同じ言葉を使えない」ってトコか?
ま、作曲の場合もあんまり同じネタは使えねえけどな。