終わったなぁ

bousisensei2008-08-24


いやぁ、毎日あーだこーだ文句ばっかり言いながらの2週間もあっという間に終わってしまいました。
メデタシメデタシでエンドロール・・・とはいかずに、これからいろんな問題が露見してくるんでしょうね、露見ロール。
それは置いといて、現役続行を表明したヤラワんちゃことニータ選手ですが、たまたま(ウソ)テレビでそのインタビューを見まして。
その中で彼女のこれまでを振り返る場面があったのですね。
5大会連続のメダル受賞。
16歳ではじめてオリンピックに出た時から、ずーっと金メダル候補者としての16年間。
それに対してインタビュアーは「すごいプレッシャーだったんじゃないですか?」みたいな事を聞いたんですね。
で、ヤラワんちゃはこんな事を言ったのです。
「期待には応えられない事もあったけど、16年間ずっと期待される選手だった事は誇りです」と。
ちょっとグッと来た。
というか、かなり胸を打たれた。
これなんですよねー
俺たちがお客さんに「コンサートへ行こう」と思ってもらうには?
それは、やっぱり「期待される音楽家」である事なんだと思います。
見終わった後、満足してもらえるに越した事はないけど、人によっては「う〜ん」って事もあるかもしれない。
「期待に応えられない」って事になるんだろうけど、それはもう仕方ないとも思ってます。
「絶対」ってのは無いから。
それでも「どうせアイツは」とハナから来てもらえないのと、わざわざ足を運んでもらえるのでは雲泥の差がある訳で。
批判的な意見も真摯に受け止めれば、次の期待につなげて行けると思うし。
だから「自分が満足のいく良い演奏ができれば、お客さんの入りなんか関係ない」という人もいるけど、俺はそうは思わない。
それから、お客さんがいっぱいで大入りのコンサートが出来たら、それは誇りに思っても良い事なんじゃないかと思う。
もちろん逆の場合は、猛烈に落ち込んで良いと思う、というかみんなもっと落ち込むべきだとも思う。
どれだけ素晴らしい事をやっていても、それが誰にも期待されていないとしたら悲しいじゃないか。
その辺りは集客と収入が直結していない音楽をやっている人には、いまひとつピンと来ないかもしれないけど。
俺もあらかじめ固定性のギャラの時には「お客が来ようが来まいが・・・」とか思っちゃったりするもんね。
お金どうこうではなくて「期待される存在であること」に対しての良くないマヒだと思います。
なんかいろいろ考えたんですけど「なんで俺はオリンピックとか好きなのか?」って。
それは、体育会系と文化系の違いはあるけど、スポーツと音楽が似てるからじゃないかと思うのですね。
音楽って、ジャンルとしては絵画や文章の方が近いような気もするけど、リアルタイムに結果を出していく過程とか、やり直しが利かない感じはスポーツに近いと思う。
本番までの積み重ねといった面でも。
だから、スポーツを観戦したりアスリートのインタビュー記事を読むと大いに共感できたり、目からウロコのような事があるんじゃないかなぁ。
今回のオリンピックにあわせて、わざわざ「良いテレビ」を買って、夢中になってた友人のチューバじゃなくてテューバ吹きのおばさんがいるんだけど、たぶん彼女も同じだと思う