Batucada!

bousisensei2009-04-24

ひょんなことから、早稲田にあるパーカッション専門店「マルメラアダ」に連れて行ってもらいました。
このお店は特にブラジル系のパンディエロやスルドといった「サンバ用品なら国内随一」という品揃え。
いや〜興奮した!
ワタクシ常々、音楽のあらゆる要素の中でリズムの重要性を強調してますけど、パーカッション自体にも並々ならぬ関心があるのです。
早速とばかりに店主にあれこれと質問。
最近、KITO,Akira BrassBand!(←正式表記がこうなりました)でも、フロアタムをスルドの代わりに使用する場面が増えてきたのですが、どうも思ってるスルドの音と違うのです。
というわけで、ヘッドの種類やチューニングの仕方、マレットのサイズ・硬さ、振り下す角度、叩く位置・強さ・・・
どれも、目からウロコが落ちるようなお話を丁寧に教えていただきました。
いや〜太鼓もひっぱたきゃ音が出るってもんじゃないねー!
とにかく、というか特にワタクシ「ブラジル音楽」とは密接な関係にあるのです。
ちょっと前にも「ルーツ」の話を書きましたが、あらゆるポピュラー音楽の中で原体験として、一番「根っこ」になってるのがブラジルの音楽なのです。
多分、同世代の人には同じって人もいると思うんだけど、俺が生まれたのは1968年。
セルジオ・メンデス&ブラジル66の「マシュケナダ」が大ヒットしたり、アストラッド・ジルベルトの「イパネマの娘」などのボサノヴァ・ブームが日本にもやってきた頃。
わが家にも両親が買ってきたそんなレコードがあって、物心つくか・つかないかの哲少年は毎日のように聴いていたのです。
実際、覚えてるし。
今、改めて聴くとセルジオ・メンデスは王道のブラジル音楽に比べると随分洗練されたポップスなんだけど・・・
たとえば、パンディエロで叩く片手の3点を打点に作り出す16分の代表的なブラジルのリズム。
奇数の打点で作る事によって生じる偶数リズムの「なまり」のようなものは、しっかりと「セルメン」の音楽にもあったのです。
管楽器奏者の中で結構苦手とする人が多い「16裏のアクセントを意識した演奏」っていうのが、俺は割と得意なんだけど、多分子供の頃に「すり込み」のように毎日聴いていた音楽のおかげだと思う。
そんな俺ですから、たとえば「ブラスバンドでパレード」っていうと、ダーティーダズンのようなニューオリンズスタイルを思い浮かべる人が多いだろうけど、ピシンギーニャのショーロ音楽をサンバみたいに景気良くやりたいのです。
ブラジル音楽、特にボサノヴァを演奏する重要なキーワードに「サウダージ」という言葉を耳にすると思います。
「郷愁、憧憬、思慕」といった意味だそうですが、そういった「憂い」みたいな事を表現することが大切だと。
でも、俺が一番好きなのは「バトュカーダ」
同じくポルトガル語で「ドンドン叩く」ってバカみたいな言葉。
でも、みなさんもぜひYouTubeで「Batucada」と検索してみてください!
有名無名を問わず(圧倒的に素人が多い)あらゆる人種や年齢性別の人が世界中の路上で「ドンドン叩く」画像が山のように出てきます!
見てて腹の底から笑えてくる、そんで少し涙が出るような「音楽の力」にヤラレますよ!
今日、マルメラアダで教えてもらったことで、さらにグッとくる、腰がグイグイ動くような音楽をKITO,Akira BrassBand!でやるぞー!
あ〜早く試したい。
(今日はちょっと興奮してるので、わかりにくい用語をたくさん使ってしまいました、わからない人は調べながら読んで下さい)