目鱗手順

bousisensei2009-07-13

ふだん、理屈っぽいこと言ってるわりには、あまり「手順をふむ」ということをしません。
自分自身に矛盾を感じつつも、セオリーという物をあまり重要視しない傾向もある。
だから、何か新しい道具を手に入れても、まず取り扱い説明書をじっくり読むなどということはせず、とりあえず使ってみる。
そんで、わかんないところが出てきたらはじめて「取り説」を開いてみる。
まぁ、矛盾を感じつつもこれはこれで良いと思っています。
ただでさえ理屈っぽいんだから、基本的な所ぐらい多少「感覚」で入るぐらいの方がちょうど良いのかもしれません。
料理や楽器の習得も食べたり・聴いたりして「たぶんこうやってるんだろうな」とあくまで、独学我流でやってきました。
でも、必ず壁にブチ当たります。
教則本やレッスンはそういう時にあるものだと思います。
特に伝統的なニュアンスって、自分では想像もつかない「手順を踏まえること」から発生するフィーリングが非常に重要な場合が多い。
見にくいとは思いますが写真の譜例。
パーカッションを叩く手順の話ですけど、普通8分音符が4つならんでいたら「右・左・右・左」だと思うわけですよ。
そのパターンの中でアクセントや独特の「訛り」みたいな事を強調することで生まれるグルーブだと思ってやっていたリズムがあったのですが・・・どうも「なんちゃって感」が拭えない。
で、本買って調べてみたら「右・右・右・左」(!)
え〜っ?!明らかに不自然だし、絶対やりにくいじゃん!
でも、いざその手順で実際やってみると・・・・
うお〜!これだ!と、まさに「目からウロコ」
CDなんかで聴く「あのグルーブ感」が再現できたのです。
遠回りで面倒なことやってますけど、こういうの悪くないと思います。
たとえば、最初から教則本を見た場合、なんの疑問もなく「右・右・右・左」という手順で練習してたでしょう。
それでは、その手順の意味というか「真意」みたいな事に気づかなかったと思うのです。
「あえて、自然な右・左・右・左と叩かない意義」みたいな。
で、意味や「真意」を理解していないということは、そこで手に入れたテクニックの応用が効かないということでもあると思うのです。
ま、手っ取り早いことをやってると身につかん、ちゅうか何でもすぐに人に聞いたらアカンちゅうことですかね。