トリイヤ

これまで、自分のバンド(KABB!)をはじめ所属バンドで内外問わずいろいろなフェスに出演してまいりましたが。
かなりの確率で「トリ」・・・いわゆる「一番最後の出番」でして。
何日も開催期間があるフェスなんかだと「最終日の一番最後」という「大トリ」だったり。
もちろん、これは非常に光栄なことだと思いますし。
そういうプログラムの組まれ方にある種のステイタスみたいなものを感じる人もいるみたいですが・・・
実際「ヤル側」としては「あまり楽しくない」というのがありまして・・・
いや、ホント主催者からの「是非、締めくくりを!」ってのは光栄だと思ってますけどね。
別に出番が最後だからって「待ち時間が長い」とかは無いのです。
出番の何時間か前、つまり「そこに合わせて」会場入りしてますから、別にそういうことではない。
何年か前のフジロックに渋さで出た時。
前日、愛知県でKABB!のイベント出演があったので単身移動で現地まで行く事があって。
越後湯沢の駅からお客さんも利用するシャトルバスで会場に行く行程だったのですね。
「混むんだろうなぁ〜」と多少覚悟して行ったら・・・乗客、俺ひとり!
「そんな効率の悪いことにシャトルバス使ってるの?」と思うかもしれないけど。
会場から駅に来るバス・・・つまり、俺が「これから乗ろう」としてるバスには結構お客さんが乗ってるワケです。
ようするに、フェス最終日を「一番最後まで見ないで電車があるうちに帰ろう」という時間帯がもう始まってる、というね。
シャトルバスはすでに「帰る人のために運行されてる」という。「これから会場に行こうなんてヤツはいないよ」みたいな(フェス初日はこの逆だったであろう、という)
なんかサビシかったな〜
で、ステージに上がってみると、お客さん的には「最後の締めくくり」に向けてスゴいテンションなわけです。
3日間その場所にいたみんなが共有してる「なにか」がお客さんブースでものすごいエネルギーとなって爆発寸前みたいな状態。
「早く楽しませてくれー!」みたいな。
そんなトコに今さっき会場に着いたばかりの人達(俺たちのことですね)が出て行く・・・これは非常に「勉強になった」というか、KABB!でイベントに出る時の「気持ちの持って行きかた」なんかにスゴく役には立ってますけど。なかなか難しいものがあります。
で、演奏が終わったら終わったで。
フジロックの場合だ「キャンプサイト」が次の日の昼ぐらいまで続くので、まだ会場には結構お客さんもいて開いてる飲食ブースなんかもあるから、まだマシだけど。
他のフェスなんかだと、帰るお客さんや後片付けしてるお店、だんだん照明も消されて暗くなって・・・てな状況で。これもなんかサビシイ。
で、当然車も渋滞するから「しばらく動かない方がいい」とかいって、サビシクなった会場で時間を潰すという・・・
天気のいいお昼の時間帯が出番で、演奏が終わって呑みながら他のアーチストを見たり出店ブースをのぞいたり。
そういう「フェス気分」が味わいたいなぁ〜と、いつも思うわけです。