宇宙遊泳

プロの手間1000円


番外編シリーズ、本日は高円寺「楽や」で辰巳光英さんとの「スペースドアウト!」
出掛けに迷ったあげく、フルートも持っていくことにした。バリトンクラリネットエフェクター各種、ゲームボーイ…さらにフルートっていっても、たいした重量追加ではないか。しかし総重量で考えると……考えない事にした。先日爆発的に襲ってきた腰痛・背中痛の再発にビビリながら高円寺に向かう。
ごまかしのきかない「デュオ」とはいえ、完全即興なので特に打ち合わせる事やリハーサルする必要も無く機材のチェックだけを済ませて早々に辰巳さんのホームグランドへ繰り出す。
元々が大阪のチェーンという「全品280円」の焼鳥居酒屋へ。ここホントに全部280円、生ビールも本格焼酎も焼鳥2本(大ぶりで結構美味い)も「とろろ焼き」みたいなちょっと手の込んだ料理も。こうなってくると「ケチ」としては「どれが得でどれが損」とすぐに考えてしまう。で、やっぱり最初に注文をする時に「焼鳥が焼きあがるまでに…」と執拗に勧めてくる「クイックメニュー」みたいな奴が「損」な気がした。「やっこ・枝豆・冷やしトマト」みたいなやつ(それでも280円なんだから安いもんだけどな)原価の問題ではないのだ。居酒屋なんかも含めて、外で食事をする時に「やっこ・トマト」みたいな「切っただけ」の物とか絶対頼みたくない。「ビンから出しただけ」なんてもってのほか。美味い・不味いも問題ではないのだ、外食なんてのは「プロの手間」に金払いに行ってる様なもんなんだからね。別にツマミなんて何にも無くてもガブガブ呑めるんだから、クイックメニューなどという物は必要無し!(例外として「自家製のおしんこ」というのもあるけど)
「素材が命」みたいな、やたらと高級な食材を使って値段の高い店もあまり好きではない。「素材そのものの味をいかした」って、すごいんだかすごくないんだか。ありがたいのかありがたくないのか。どっちかというと「捨てるようなトコを美味く喰わせる店、当然安い」の方が「おおっ!」っとなる、当たり前だ「プロの手間」に金払ってるんだもん。
そうやって考えると、外で店に入って食べるもんってホント無くなってしまう。「自分で焼くお好み焼きの店」とか最悪。高い店だと、なんだかいらんトッピングとか入って1000円近くするメニューのある店とかあるでしょ?「ふざけるな」だよね。不幸にもそういった店に入ることになって「当店ではご自分で焼いていただけるシステムになっております」みたいな言われ方をすると、腹が立つよな〜「自分で焼けるんだよ!うれしいでしょ?」みたいな。絶対「ちゃんと焼いてから持ってきてください」って言うね。飲食店としてのプライドは無いのか?死ねだよな。カッコつけずに「セルフサービスの店」って書いて500円以下にしろ、いや300円で充分。それでも絶対行かないけど。
結局「喰うもんねえな」とか「プロの手間」とか言いながら、酒だけ呑んだりする大矛盾。それこそ店が一番モーカル利益率の高い「手間のかからない客」という思う壺。なんだか悔しいな〜