『も』と『しか』について考える

bousisensei2008-03-16


ひとつの物事があって、それに対する「感じ方」ってのは人それぞれだと思うんですね。
たとえば、お皿に料理が乗って出てきて、パッと見た時に、
こんなに『も』ある!
ってのと、
これだけ『しか』ない!
って。
どちらも「まいったなぁ」という印象なんだと思います。
その人の体調だったり、食欲だったり。絶対量自体は同じでも、まったく逆の捉え方をする事もしばしばあるんじゃないでしょうか。
で、大体はその人が「最初に感じた印象」ってのが結果も同じになる事がほとんどではないですかね?
『も』って思ってた人にとっては「やっぱり多かった」だろうし、『しか』って思ってた人は「やっぱり物足りない」って、思ったとおりの「不満足な結果」終わってしまうという。
でも、作る側としては工夫次第で「最初の印象」は逆転できると思うんだな。
最初は「こんなに『も』あるのか」と思わせておいて、サッパリさせる事でペロリとたいらげることが出来たり、「こんだけ『しか』ない」と思わせといて、充実した内容で満足させる事が出来たりとか。
どちらも工夫して作る側としては「してやったり」な訳で。
ただ、前者の場合。若干の「期待ハズレ」とも言えるのか?「たいした事ないや」って。
ま、どちらにせよ「作る側」としては期待に応えるってのが最重要だとしても「相手が思ったとおり」の事をやるのは面白くない訳ですね。
「そうきたか!」と期待を裏切って満足させたいという。
ということは「感じ方は人それぞれ」と言いつつも、最初の設定をなるべく多くの人が「これだけ『しか』ないのか」という印象を持つようにするのが良いんでしょうね。
パッと見で、まず「楽勝で完食」と思わせる。
ボリューム自体はたいした事無いってはじめに思ってるって事は「途中でお腹いっぱいになる事はない」と思ってるという事。そうすれば結構コッテリとした豊富なバリエーションでも「次は?次は?」と食べ進むんじゃないか?
で、食べ終わると満足感が残るという。
ここで時計を見て「こんなに『も』時間が経ってたんだ」って人と「これだけ『しか』経って無いんだ」って人。
これも「人それぞれ」なんだけど、前者は「あっという間だと思ったのに」で、後者は「ずいぶん充実した時間だったのに」って。
ここに来て初めて『も』と『しか』両方が「満足な結果」になる訳ですね。