楽器吹く気楽(回文ぽい)

bousisensei2008-11-12


先週に引き続いて足立区の綾瀬まで大量の楽器を持ってリハーサルに途中渋谷で「間も無く公開!」の岡本太朗「明日の神話」前なんかを横切って・・・
しかし、依然足取りは「軽やか」ではなく。
3日前の「テンパリ・ダメージ」は思いのほか深くて、よっぽど心臓がバクバクしてたんすかね?いまだに胸の辺りが痛くて、ひょっとしたら心臓だって筋肉ですから「筋肉痛」にでもなったのでしょうか?
あ!これのスゴイのが心筋梗塞?(ちがうか)
と、まぁ「今まで体験した事の無いような」身体の状態に、ちょっとビビッているのです。
しかし、アレですね。
逆に言えば、普段どれだけ「お気楽」に生きているか。
自分が参加してるバンドのリーダーもみんなこんな苦労してるかと思うと、協力的になんなきゃ!となるわけですよ。
ただ昨日も「責任」みたいな事を書いたけど、けっして普段が「無責任」では無いとは思うのです。
たとえば、今日行ってきたリハはシンガーソングライターのサポートなんだけど、今回は小さなハコでやるということで、ギター・ボーカルの彼とデュオなのです。
つまり、ふたりだけのガチンコでステージを作り上げて行くという・・・
当然、各々が出すの音の楽曲における「比重」というか「責任」も大きいのです。
もちろん、これは比べてどうこうではないし、どんな人数の編成のバンドでも、ひとりひとりの責任に「大きい・小さい」は無いとしても「責任重大さ」の感じ方は、人数が少なければ少ないほど大きく感じるんじゃないですかね?
ところが、こっちの方が全然楽!まったくテンパルような事はありません。
別にその場でテキトーな事をペラペラ吹いてるわけじゃなくて、ちゃんとオブリガードのラインを作ったり、バッキングもワンパターンにならないようにバリエーション考えたり・・・ブラスバンドの時と同じように「下準備」はキチンとやっているのですが。
結局、自分で出す音で取れる「責任」なら、何のプレッシャーも感じないという事でしょうか。
鬼頭ブラスのレパートリーに「俺の部屋」ってのがあって、元々は松本君のバリトンサックスをフィーチャーする曲だったんですが、今は俺が吹いてます。
こういっちゃあナンですが、あれで結構救われているのです。
たいてい、コンサートのクライマックスに持ってくる曲なんですけど「終わり良ければ・・・」じゃないとしても、あれをバッチリ決めれば、お客さんが最後は盛り上がるという自信があるのです。
そういった「これさえキメれば」っていう「鉄板ネタ」が自分の吹く曲、というのは精神的に楽になる「逃げ道」でもあるのです。
もちろん、逃げるどころか「真っ向勝負」なんですけど、バンドリーダーとしてだけじゃなく、プレイヤーでの勝負なら勝算がちゃんとあるのです。
ようするに「プレイヤーの責任」ってのは、その場で求められている事を察知して、期待に応える。
自分ですべて決着が着く責任だから楽なんでしょうね。
それに比べて「リーダーの責任」ていうのは、メンバーを率いるという事なんだけど、その「率いる」ってのは何かというと、メンバーそれぞれに「プレイヤーの責任を負わせる」という非常に精神的にも厳しい事なんだと思います。
リーダーは明確な「求める事」を伝え、メンバーはそれに対して「期待に応えよう」とするわけですね。
で、その「期待に応えよう」としてる時が一番その人の力を発揮してる状態になるように、リーダーはそれぞれのメンバーに適した「求める事」を考えるのです。
それが出来ていないと、せっかくのメンバーも「宝の持ち腐れ」になってしまったり。
もし「選手が期待通りの動きをしてくれなかった」って言う監督がいたら、それは選手の能力に見合った指示を出さなかった監督の責任でしょう?
ようするに、リーダーってのは全責任を負って、メンバーの力を最大限に引き出すのが一番の仕事なわけですね。
それなのに!
世の中のバンドはリーダーに雑用をやらせ過ぎじゃないですか?!
ねぇ!フレイレフジャンボリーの瀬戸君!(とか)
メンバーそれぞれの技量や向き・不向きを見極めて、その人の「一番良い所」を発揮できるように「見せ場」みたいなものを組み込むようにして・・・いや、もうそれだけで結構大変な労力と時間を使うと思うのですよ!
しかしですね。
そうやって考えると、ウチの制作担当者は配車を考えたり、行程表や地図を作ったりと言う「俺が得意としてる事」をツアーの時「見事に発揮できるようにしてる」とも言えるのです。
さっき「力を最大限に引き出すのが一番の仕事」って書いたけど、これは言い方を悪くすると「調子に乗らせて上手く利用する」という事。
う〜ん、上手いよなぁ。
そして、悲しいかな世のバンドリーダーはたいてい雑用が得意なのです。
これは良い言い方をすれば「細かい所に気がつく」なんですが、実は「心配性」で「あれもやっとかなきゃ」となってるだけだったりして。
さらに、もっと悲しい事にたいてい「人を使うのが下手」
むしろメンバーに利用されていることが多いのです。