すばらしいコンサート

でも、楽器はカッコ悪い

昨夜の「エアジン」
もちろん、共演者はみんな好きな人だし、組み合わせも「おもしろい」と思ったけど。
やっぱ「出たトコ勝負」「なりゆきまかせ」は楽しめないです、俺は。
最後まで残ってたお客さんは、結構喜んでたみたいなんで別にいいんですけど。
この「最後まで残ってたお客さん」ってのがねぇ。ようするに「途中で帰っちゃったお客さん」がいるという。
まぁ「エアジン」は場所柄、地方から横浜に観光に来た人が「ジャズでも」と「初挑戦」に来る事がちょくちょくあります。
で、無難なスタンダードなんかをやる店ならいいんでしょうけど・・・とにかく内容ではなく「雰囲気」を味わいに来るにはちょっとキビシイ場合が多々あるわけですね。
お店のマスターもそんな事は承知の上なんで、そういった「場違い」みたいなお客さんが迷い込んできても「ちょっと軽めのやってよ」なんて言いません。
でもな〜俺はお客さんが途中で帰っちゃうのはイヤだ。「楽しくなかった」ってことでしょ?
別にお客さんに「楽しんでもらう」って「コビを売る」とは違うわけですよ。
だから、知ってそうな曲をレパートリーにしたり、わかりやすい事をする必要なんてないと思う。
自分のバンドでの「営業」みたいな演奏でもオリジナル曲をやるようにしてます。
それはお客さんにとって「思ってたのと違う」であっても「でも楽しい」ってなるようにすればいいわけですから。
なんかね〜「ここはオメーらの来るとこじゃねーんだよ!」みたいな感じでゴリゴリやるのは・・・
はじめから、お客さんがあんまり来ないライブなんてのは慣れっこですからいいんですけど。
来たお客さんが途中で帰っちゃうってのは・・・もう、なんていうか俺が音楽をやっていく上での「信念」みたいな部分を通せなかったという・・・悔しいというか情けないというか。
そういう非常に複雑な気持ちで横浜から帰ってきて、一夜明けて。
今日は大久保の「ダク」のホールで照喜名君が開くコンサートのお手伝いに行ってきました。
考えて、練りこまれた内容。
今日の為に書き下ろされた新曲。
おそらく「クラシック畑」のお客さんにとっては耳慣れない、それこそ「思ってたのと違う」って部分もあったかもしれないけど。
曲だけじゃなくてコンサートの構成とか、かなり「型破り」だったと思う。
事前に作られていたチラシだって「業界的」には異端だったし。
でも、みんな熱心に聴いてましたね〜
もしこれがライブハウスなんかだった場合「ここは笑いが出るな」とか「手拍子するなぁ」なんて反応が予想される場面であっても・・・ホント「熱心に」「微動だにせず」
でも、そういう風にお客さんがいつもの「自分のスタイル」で楽しめるのって、ホントに「すばらしいコンサート」だなぁ〜と思いました。
もちろん、演奏する側も「あざとく」お客さんにコビてるわけじゃなくて、それぞれが普段通りの「自分のスタイル」だったんだろうし。
ホント、全部がすばらしかったです。
照喜名君おつかれさまでした!