一応こう見えて

まだ寒い

横浜「サムズアップ」で東京中低域でした。
今日はいつになくワクワクしながら会場に向かう。
と、いうのも先週のゴールデンカップのライブの時に楽器が壊れまして。
まぁ、大した事はないんだけど、キーのバネが折れるという。
大したことは無いんだけど、演奏に多大なる支障はきたすという。ライブはなんとか「輪ゴム補修」で乗り切りましたけど。
だから、それで「なんとかなる」っちゃあなるわけですけど、さすがにねぇ。
というわけで、楽器を修理に持って行ったのです。
普段、ホント「楽器のメンテナンス」ってやりません。壊れたら修理に行くだけ。
それも「なんとかなる」場合はすぐ行かなかったり・・・
「どれぐらい行かないか」という話は同業者が聞くとたぶん「ひく」と思うので書きませんが。
で、楽器屋に行ってリペアの店員さんに「バネ折れたんで直してください」と楽器を渡したらぐるっとひと通り見て・・・あからさまに「うわ〜」って顔されて。
思わず(というか)以前タンポが落ちたんだけど、自分で補修して結構調子良かった部分を「あ!じゃあここも直してください」と。
それでも「そこだけでいいんですか?!」とかなり強めの口調で返されてしまった〜!
でも「いや、もうホントそこだけで」と、そりゃやりだしたらキリがなくていくらかかるかわかんないから「カンベンしてください」的ニュアンスでお願いしたのです。
(ちなみにバリトンサックスはどれだけ安く見積もってもオーバーホールに10万円はかかります・・・そして普通俺の楽器は「そのコース」です)
「じゃあ、2時間後に取りに来てください」と言われて店を出て、素直にキッチリ戻りました。
で、店員さんが「やっときましたよ!」と楽器を見せてくれて・・・キーを少し触ってみたら「うわ!」
よく、サックスなんかでキーアクションの事を「カチャカチャやる」などと表現しますが・・・ちゃんと調整すると「パタパタ」というか、もう「ファサファサ」!!!
「もう、あんまりにもヒドイから」といった内容のオハナシをやんわりとしていただいて、請求金額を見たら「部品代」だけ!
ひ〜申し訳ありません!「あ、あ、ありがとうございます!」と店を後にしたわけです。
で、今日はそんな「調子の良さそうな楽器」を持って出勤という。
ここまでの話を読んで「お前なぁ」とは思うでしょうけど、一応サックス吹きだから「早く吹きたくて」ウズウズするってもんです。
「修理が済んで何故今まで練習とかで吹かないか?」という根本的に間違ってる部分もありますが・・・「一応こう見えてもサックス吹き」の「一応」はそういう部分にかかってくるということで・・・
いや〜調子いい!今なら「ソロライブ」とかやりたくなるぐらい!
楽器のコンディションが音楽のアイデアになることってあるんですね〜
当然「どのタイミングでソロやりたくなくなるか」というのも知りたいんでしばらく楽器屋にはいかないでしょう。
まぁ、その話は置いといて。
ワクワクしながら横浜に向かったもっと大きな理由は今日の対バン「For Bass Four」のボーカルが大好きな「小川美潮さん」だったのです!あの「窓」の。
で、バンドのメンバーはMECKENさん(b)上村勝正さん(b)かわいしのぶさん(b)大川俊司さん(b)という「エレベ界」のなかなか「蒼々たる面々」さらにゲストで山下達郎の数々の名盤で御馴染み伊藤広規さん(b)!
こりゃ「ワクワク」もするでしょうが!
いや〜良かったです。耳馴染みのある名曲がエレベだけの異常な編成で・・・まぁウチもヨソの事は言えませんけどね。とにかくこういった場合「歌の力」のスゴサを感じます。
で、帰りがけにみなさんにご挨拶して。
大川さんから「バッキング、ウマいですねぇ」と。
この歳になって「楽器がウマい」とホメられるのも何だけど(普段から「楽器なんかウマくなる必要ない」みたいな事ばかり書いてるし)
同じ楽器が15人もいる中で、音を聞き分けて(多分に同業者的聴き方ってのもあるんだろうけど)俺が特にこのバンドでこだわってる部分を認めてもらえるってのは素直にウレシかったです。
「ウマくなる必要ない」っていつも言ってる張本人が「実は結構吹ける」というイヤミな話でした。
一応こう見えて。