なんでも「自粛」言うな

下北沢「440」で東京中低域、俺にとって震災後初のライブでした。
実は今日のライブに関しても「やるべきか?」的な意見が一部メンバーからも出たのですが・・・
まぁ、理由に関しては「世間一般」で言われてる通りで「節電どうこう」「まだ余震がどうこう」「電車が止まってしまうどうこう」
しかし、俺としては「ホントにそういうことってミュージシャンが考えることなの?」って思うのですね。
もちろん、まったく無関係とは言いませんけど。
たとえば、今日の場合。
お客さんの安全だとか「節電」を配慮して440が「やるべきではない」と判断したら「自粛」かもしれないけど。
演奏する俺たちが「やらない」っていうのは・・・福島の方に配送に行くのを嫌がってるドライバーと同じだと思うのですね。
勝手に「中止」してるだけっていう。
そういったドライバーを非難する声もありますが、彼らにだって家族がいて・・・そんな中「危険かもしれない」って場所に「行きたくない」となるのも当然といえば当然。責める訳にはいかない。
「それでも仕事だから」と配送してくれるドライバーを「当たり前」じゃなくて、感謝するべきだと。
なんにせよ、諸悪の根源はハッキリとした情報を発表しないってことで、だから「風評」なんてものが起こるんでしょう。
話が少しソレましたけど。
さっき、お店側が「やるべきではない」と判断することを「自粛」かもしれない、と書きました「かもしれない」と。
もし、万が一の事態が起こってお客さんになにかあったら・・・なんらかの「リスク」を懸念して公演を取りやめるというのは「自粛」ではなくて「中止」だと思うのです。
お客さんはお客さんで、やっぱり「自己責任」で良いんじゃないでしょうか?
「帰りの足」に不安があるなら「ヤメとくか」・・・これは、なにも非常時に限った場合ではなく普段から自分で判断してる事のはず。
こういう時だからって「ライブに来たおかげで帰れなくなったじゃないか!」ってのはおかしい。
たくさん電力を消費するといわれているライブに反対ならば「自分は行かない」でいいと思うし。
で、それでも「行きたい」と思うお客さんもいるわけで。
そういったお客さんの「選択肢」を都合のいい「自粛」という言葉で取り上げてはイカンと思うのであります。
お店もミュージシャンも。
で、本日のライブ。さすがに「お客さん少ないだろうな」と思っていたのですが、フタを開ければ大入りの盛況。
もちろん「来れなかった」「来なかった」ってお客さんもいるのでしょうが、大勢のお客さんが楽しみにして来てくれたわけです。
そこで、やっぱり思ったのですが「提供する側」(俺たちのことですね)には「自粛なんてない」というか「してはいけない」ということ。
いろんな事情で「できない」は仕方ないとして「やらない」はイカンと。
「自粛」ってのは消費する側の判断なんじゃないですかね?
いろいろ言われてるパチンコ屋さん。
彼らも「娯楽を提供している」という意味では営業するべきだと思います。
「行きたい」と思うお客さんがいるわけですから。
ただし、電気に関しては「消費する側」なわけですから、節電するなりの配慮をすることで「自粛」すれば良いんだと思います。
「パチンコ屋は営業を自粛しろ!」などと乱暴なことを言ってはイカンと思います。